約 3,047,011 件
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----+----+----+----+----+----+----+--.ロボ一覧.--+----+----+----+----+----+----+---- 地 域 別 サイズ別 五十音順(ア行~ナ行) 五十音順(ハ行~ワ行、記号) ジーウェイン・アーヴコメント文と画像 ロボステータス 販売状況 パーツ レビュー長所 短所 コメント ジーウェイン・アーヴ コメント文と画像 COMMENT: 新たな力を手にした「黎明の天騎士」。光を己の力として蓄え、一気に解放することであらゆる敵を打ち砕く 全身画像 ロボステータス タイプ 空戦 サイズ L 潜在能力 S ? ? ? レベル ---1--- ---30--- ---50--- ---70--- ---90--- 必要経験値 0 コスト 1660 HP 3750 EN 3350 EN回復量 (補正後) 149 (161) ? (?) ? (?) ? (?) ? (?) 内蔵メイン(BD) 50 - - - - 内蔵メイン(AM2@) 448 - - - - 内蔵サブ(AM@※) 293 - - - - 歩行重量制限 296.0t - - - - 飛行重量制限 296.0t - - - - 総重量 287.0t - - - - 射撃能力 66 格闘能力 87 歩行速度 76 飛行速度 89 ジャンプ力 105 物理防御 83 ビーム防御 43 火炎防御 110 電撃防御 83 安定性 134 スロウ耐性 1% % % % % フリーズ耐性 1% % % % % 安定性能 110% - - - - 防御性能 100% - - - - 移動速度 95% - - - - 重量制限 104% - - - - EN回復量 108% - - - - 攻撃性能 105% - - - - ※エンドガラティーンのこと。 販売状況 商品名 販売場所 販売価格 階級制限 特記事項 販売状況 ジーウェイン・アーヴ プレミアムフィールド スペシャルチケット2nd なし LV1 販売中(2019年9月19日~現在) パーツ 構成パーツ一覧(名前をクリックすると詳細ページへ移動します) パーツ名 個数 ジーウェイン・アーヴHD? ×1 ジーウェイン・アーヴBD? ×1 ジーウェイン・アーヴAM? ×1 ジーウェイン・アーヴAM2? ×1 ジーウェイン・アーヴBS? ×1 ジーウェイン・アーヴLG? ×1 ジーウェイン・アーヴAM@ ×1 ジーウェイン・アーヴAM2@ ×1 エンドガラティーン ×1 レビュー 2014年のお正月限定マニモdeガチャで実装されたロボ。 ジーウェインの上位版で、全パーツが別物になっている。 後にガチャSPの景品に一式が入った。 BDとAM(AM@パーツ)に武器を内蔵している。 コロナミサイルはジーウェインのスターダストガンと同じくWGUSを持ち、LV16以上で弾が3発、26以上で5発になる。 AMにはサブウェポンのエンドガラティーンが固定装備されている。内蔵武器のように威力が変動する。 見た目通り範囲が広く威力も良好。さらにAURAに対応しており、発動後は性能が大幅に上がる。 AM2の武器は高威力のビーム弾を放つチャージショット。 メインウェポンボタンを押しっぱなしにすることで3段階まで溜めることが可能。段階が上がる際には特徴的なSEが鳴る。 3段階目は連続ヒットする大きな爆風が起こる他、相手の射撃武器の弾を打ち消す効果がある。 2017/04/07のアップデートで一部パーツ(AM,BS,LG,エンドガラティーン)の性能が上方修正された。 派生種として多くのパーツを換装したジーウェインSC?が存在する。 2019年11月現在はSCの存在からか、こちらはあまりガチャに入らなくなっている。 なお、デザインはコズミックコマンダーに登場した「ジーウェインAbsolute」が元になっていると思われる。 ただし、AMの射撃武器が別物になっているため外見は異なっている(BD内蔵も変わっているが、パーツの見た目自体は同じ)。 主な違いは以下。 AM(AM2@)の内蔵射撃武器がビームガトリングからチャージキャノンに変更。 専用の剣「ガラティーン」がエンドガラティーンに名前が変わった他、形は同一ながら実体刃からエネルギー刃に変更。 AMの武装配置が左右逆(Absoluteは右に剣、左に射撃武器)。 長所 短所 コメント AM1が足りなかったため(AM4で代用)ステータスは抜けていますが、ページ作成しました。 -- 名無しさん (2018-10-24 21 46 32) 全身画像で白を間違えていたので、修正したものを上げました。 -- 名無しさん (2018-11-04 23 17 15) 名前 コメント 誤りの指摘、追加情報など、このページの内容に関するコメントのみお願いします。 上記以外については質問雑談用ページの方でお願いします。
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128: 333 :2017/01/03(火) 22 46 14 アーヴの休日 アローシュ ラクファカール この日、ラフィールは帽子をして帝都、高天原のとある施設を歩いていた。 手には袋を持っており、周りを見回して警戒している。 いかにも怪しげな挙動だ。普段の彼女を知っているものならその変わりように驚愕するだろう。 しかし事この場においてはそんな挙動も決して珍しいものではない。”初心者”が周囲を気にするのはよくあるのだ。 袋の中に入っているのはなんと紙の書物である。 この時代、紙は記録文書としての価値を喪失していた。それでも全く使わないわけではないが、多くの場合その用途は 専ら儀式である。 ところがこの場には紙の書物があふれかえっていた。まるで時代をさかのぼったかのようだ。 挙動不審なラフィールだったが、とある人物を見つけた瞬間その行為には拍車がかかる。 ラフィールの目の前にジントがいたのだ。 いまのところは気付かれていない。このままやり過ごすべきか。 そう考え、何事もなかったかのように彼のそばを通り過ぎる。皇族として日々の儀式に参加することで鍛えられた フロクラジュ 感情を表に出さない技能だった。目を向けなくても、彼がどこにいるかなど空識覚でわかる。 しかしラフィールの目論見は潰えることになってしまった。 「やあ!ラフィールじゃないか!」 気付かれてしまった。なぜだ。耳は隠して、顔もうつむけていたのに。 セークル しかしなんとか誤魔化さなくてはならない。貴重なジントの掛け算、本人に知られるわけにはいかないのだ。 「お前は誰だい?アタイはアンタなんて知らないね。」 精一杯声を低くして他人の声に似せる。それでもジントは鈍かった。 彼はいつもそうだ。時折鋭いところを見せるのに、致命的なところで鈍い。見逃してくれてもいいだろうに。 「声真似なんてして、どうしたんだい。僕が君を見間違える訳ないし、声だって聴き間違える訳ないだろう。」 なぜこやつはこんな時ばかりこうなのか。 耳の浮く台詞にラフィールはしばし情と使命感の間で煩悶とし…ついに屈服してしまった。 129: 333 :2017/01/03(火) 22 47 11 現在、人類社会で使われている暦は地球時代のものだ。 アーヴだけでなく他の星間国家でも使われている。にもかかわらず日常的に使うのはアーヴだけである。 それはなぜか?理由は単純である。使わないのではなく、使えないのだ。 地球時代の暦は、人類発祥の地である地球で生まれたものだ。当たり前だが一日も、一年も地球のそれが基準である。 だが人類が入植した天体に自転周期も公転周期も地球と全く同じ天体など存在しなかった。 それらが似通っていた天体はいくつか存在するが、全く同じでなければ地球時代の暦など使えない。 自転周期が全く同じでも、公転周期が1日でもずれていれば、数百年周期で1年ずれるのだ。使える訳がない。 しかし星間国家である以上、時間の単位はどこかで合わせる必要がある。地球時代の暦はそのために用いられるのだ。 だがアーヴ以外、宇宙を生活の場とする民族などいない。 アーヴを除いたすべての民族が、宇宙へ進出するのは一時的なものであって生活の場は地上が中心なのである。 一方アーヴは宇宙で生活している。だからこそ、アーヴは地球時代の暦を日常的に使い続けているのだ。 そして同時に彼らは地球時代の文化も保持している。 キュール 10日後に迫った年末はアーヴ達にとって最大の祭典、ソビークが催される。 ケンルー ジントが通っている修技館もそのために休みになるのだ。 常々アーヴらしくないと言われ続けてきたジントは、少しでもアーヴらしくなるべくその日ソビークに参加しようと 思ったのだ。 130: 333 :2017/01/03(火) 22 48 21 「という訳で僕もアーヴらしくソビークに参加してみたんだけど…やっぱりよくわからなかったよ。」 ラダーヴ ティル・ノム 近くの商店街に寄ったジントから出てきた言葉にラフィールは桃果汁を噴き出してしまった。 ジントは呆けているがラフィールはそれどころではない。気管に入った液体を追い出そうと、必死に噎せていた。 「どうしたんだい。今日の君は少し変だよ。」 なんとか言葉を話せるまで落ち着いたラフィールはしどろもどろになりながら返した。 「い、いや何もおかしくなどないぞ。うん。」 ソビーク なんということだ。こやつは何も知らずにコミケに来ていたというのか…。 思わず頭を抱えたくなったラフィールだが目を閉じて落ち着く。ただでさえ怪しまれているのだ。 これ以上狼狽えては袋の中身を悟られてしまう。 「そうかい?まあ君がそういうんなら大丈夫なんだろうね。」 ジントはラフィールを気遣いすぎることなく引き下がる。今はその物わかりの良さがありがたい。 「でも結局なんだったんだろう。紙の本なんて数えるくらいしか触ったこともないし、何かの絵画みたいだったけど 見たことのない画風だったし。」 「そ、そうか。まあ初心者には分かりにくいかもしれぬな。」 ラフィールはジントをこの話題から遠ざけるつもりで言ったが、ジントはなおも続ける。 「よければ君が教えてくれないかい?ソビークはアーヴ最大の祭典なんだろう?」 間違いではない。間違いではないが…ラフィールにはジントがとんでもない勘違いをしているように思えてならなかった。 その後もラフィールはジントの質問を躱し、なんとか別れることに成功した。 もっとも彼女の努力は無駄に終わるのだが。気になったジントが修技館の友人に質問したからだ。 ソビーク なおその後暫く、皇女殿下がコミケに参加していたという噂が流れたことをここに記しておく。 131: 333 :2017/01/03(火) 22 49 21 ソビークが終わって数日した日の朝。 ガーント・フリューバル スピュネージュ 大和帝国第208代皇帝ラマージュは鬱蒼とした森のなかにいた。 周囲には遺伝子改造で巨大化された木々が生い茂り、虫や動物が鳴き声を上げている。 キーヨース・アブリアルサル ゲーセル・ヴォグリフ ここは天照星系唯一の居住可能惑星大八島神社だ。 この惑星にはいろいろと特殊な点がある。 まず一つには、アーヴが忌避しない唯一の地上世界だということ。 次に人類が居住していない唯一の居住可能惑星だということ。 そして最後に人類社会で最も豊かな自然を持つということ。 これらの理由は概ね一つの原因で説明できる。 この惑星が、アーヴにとって最高峰の聖地だからだ。 アーヴはあらぬ罪で世界の敵にされたあげく、長い間差別され続けてきた歴史を経験している。 そのたびに敵対したものを滅ぼしてきたが、そのせいで地上に強い蔑視感情を持つようになってしまったのだ。 しかし同時にアーヴは古い歴史を大切にする種族でもある。 今は空間種族として自他ともに認めているが、その先祖は確かに地上世界で生まれ育った民族だったのだ。 そうした矛盾を解消するため生み出されたのが、この惑星である。 決して自分たちを拒絶しない、先祖が住んでいた自然豊かな自分たちだけの楽園。 それがこの惑星、ゲーセル・ヴォグリフなのだ。 地上がまるごと神域であるこの惑星は、普段は誰も住んでいない。 しかし地上の社にはかつての故郷から持ち出した3つの神器が祀られており、特別な儀式の際は皇族のみ立ち入る。 今ラマージュがいるのはそのためだ。一年の終わりと始まりを祝うため、アーヴ最高の霊地で祈祷を行う。 神器が安置された場所で、ラマージュは古の衣装に身を包み、静かに目を閉じた。 不肖の孫娘や、帝国の民の安寧を祈りながら。 132: 333 :2017/01/03(火) 22 51 14 投稿は以上です まとめwikiへの転載は自由です
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ヴァイレサックの知的種族 シリレス人@アーヴモドキ 概要 ネタ
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ぬん【登録タグ 用語あ】 説明 通称ヌン アーヴなんたらさん イリスカードを装着してない割に堅く、生存率はピカ一。 110を目指しているらしいが、リーダーの職務により難航中。 用例 「ほら、あそこで取り巻きに囲まれているのが、アーヴなんとかさんだよ」 「廃ヌン」 リンク アーヴグスト コメント 名前 コメント
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433 :第三帝国:2012/08/04(土) 20 53 01 外伝~家徴について アーヴは一族に共通した先天的な特徴を持つことを好む。 これは、遺伝子操作によって自由に姿形を変えられるようになり、 自分が自分であるとアイデンティティーを確立させる必要性が迫られたからであろう。 【原作】では皇室の一員である証しとして長い耳の『アブリアルの耳』、 スポール提督の紅玉のような『スポールの紅瞳』、変わり物として『委員長属性を示すためにわざと近眼』な一族が存在する。 だが、この世界では滅ぼした創造主の文化を元にアーヴ社会を建設したのではなく、 『日本をはじめとする国家連合の人類がアーヴ化し、アーヴが文化的に彼らに溶け込んだ』ために幾つか変化が起きている。 例えば【原作】では『アブリアルの耳』は皇室の一員を証明していたのは、 始まりの始祖の内一人の耳が長かったためであるが、ここでは各国の王室皇室が横滑り的にアーヴ化したため耳が長いことは数ある家徴の一つにすぎない。 耳が長い家徴を持つ有名な人物として『金の魔女』『蝿の王』等と嫌み嫌われている辻政子に、 正式な名称でないが俗に『帝国宰相』と呼ばれている嶋田茉莉の両人物は耳が長く、 自由惑星同盟ならびに銀河帝国などの諸国でアーヴの代表的人物として知られているために、 ア―ヴとは耳が長いと大多数の人間は誤解し(それ以外の実物をあまり見ないこともあり)、彼らを侮辱するさいにしばし『長耳』と呼ぶことが習慣づいた。 なお、ラフィールは【原作】通りに小さめに耳が尖っているが、 英国系捻くれ紳士の血を受け継ぐ父親が『子供に自分が猫との間に生まれた』と教えるために態々耳の形を変えたもので。 真実を知った娘が自分の家徴がそんなくだらない物だったため大層怒り、 さっさと星界軍へと入っては、娘に構ってもらえず落ち込む父親を余所に某真ヒロインと無自覚なラブコメを演じた。 (なお、父親は嫁に癒して貰おうとしたが、日本の宮家の血を受け継ぐ嫁曰く自業自得と切って捨てた) そして少数の良識的人間を除き基本ノリと欲望、本能で出来ている夢幻会のメンバー、 より正確に描写すると厨二大王こと富永恭次を筆頭とする厨二病メンバーはこんな美味しい物を見逃すはずがなかった。 ある邪気眼派のメンバーは写輪眼を再現し、またあるメンバーはオッドアイを家徴とするなど、実にやりたい放題やっていた。 そんな彼らの生きざまに良識派の夢幻会はそんな彼らを生温かく見守ると同時に、現在進行形で痛い面々に苦笑を禁じ得なかった。 なぜなら、永久に近い人生の間に彼らはいつか卒業し、収まるものだと考えおり、 実際大半のメンバーは途中で仕出かしてしまった事実に絶望し、某魔法少女物アニメのごとく多くが魔女化していった。 だがしかし、厨二大王こと富永恭次は格が違った。 某電波な少女をモデルとした青銀の髪にオッドアイと最強に痛い姿へと変わった彼、 より正確に言うとエ○オをモデルとした男の娘な彼は邪気眼から卒業するどころか歳を得るごとにジャンルを広げて逝った。 腕に包帯を巻くのは序の口であり、憑依、化け物退治、二重人格、超能力、殺し屋、自称エース。 失われし一族の末裔、キレる17歳、布団で身体を巻く、宇宙人設定、異世界、ナルシスト、邪気眼、退魔師、 巫女、多重人格、吸血鬼、武者修行、霊感、守護霊、魔法、名探偵・・・。 などなどと年がら年中無差別に容赦なく電波を発し、 見ている側のSAN値を容赦なく削りとって逝き、『厨二テロリスト』の異名が夢幻会で命名された。 おわり
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752: 333 :2017/01/14(土) 09 00 14 フローデ達の憂鬱 番外編 親アーヴの場合 我々人類の故郷は地球という惑星である。 この惑星は既に失われて久しいが、そこでは人類が宇宙に進出してから現在に至るまでと同じくらいの歴史が積み重ねられていた。 我等がツオビ人の先祖もまた地球に住んでいたのだ。 ツオビ人は800年前、惑星アルタイアに入植した。このアルタイアとは元は地球の地名である。 今から約1万年前、地球のアルタイ山脈に優れた文明を持った人類集団がいた。 彼らこそがツラン人であり、ツオビ人の先祖でもある。 ツラン人は現生人類とは異なる種の子孫であり、本質的に他人種とは隔絶した能力を有していた。 やがてツラン人は広くユーラシア大陸を拡散し、大和列島とスカンジナビア半島にそれぞれ入植する。 スカンジナビア半島に入植したツラン人は野蛮な周囲の民族(現生人類の祖先である)に虐げられる立場となった。 一方大和列島に入植したツラン人は民族の純潔性を維持したまま、優れた文明と文化をもって発展しつづけていた。 大和ツラン人はやがて列強と呼ばれる国家群に支配されていた各地の民族を解放し、優等種の義務として保護し始める。 そしてスオミと呼ばれるようになっていたスカンジナビアのツラン人をも開放し、同胞として様々な形で協力するのである。 数世紀の後に人類が宇宙に進出するとスオミは地球から遠くの惑星に移住し、大和人は宇宙を放浪する種族となる。 その後大和人はツラン人の末裔としてさらに文明を発達させ、アーヴとなり、大帝国を築き上げることになる。 アーヴが史上類を見ないほどの力を持っているのは優等種だからだ。 このように諸君らツオビ人には他の人類には流れていない、優等種の血が流れているのだ。 それはアーヴと同じものであり、ツオビ人は彼らの兄弟なのである。 753: 333 :2017/01/14(土) 09 01 14 反アーヴの場合 人類は地球で生まれてから今日まで、未開の奥地に光を灯し、無知に智の灯火を照らしてきた。 だがその妨げは常に存在してきた。アーヴはその筆頭ともいえる。 民主制は人類が生み出してきた中では最良の政治体制である。民衆が自らの意志で政治に介入し、決定する。 これは民主制だけの利点である。我々の惑星ではこの民主制のもと政治が行われている。 では惑星の外に出るとどうだろうか。 愚かなことに、既知宇宙の半分は君主制という欠陥だらけの政治が行われているのだ。 言うまでもなく、その担い手はアーヴである。 君主制は統治者に失敗を許さない体制だ。その代わり迅速な意思決定が可能となる。 だがこの政治体制は、統治者が一度腐敗してしまえば取り返しのつかないことになってしまう。 統治者を排除する手段が存在しないため、暴君が君臨してしまうとたった一人の専制君主のために多数の人間が犠牲になるのだ。 このような体制は歴史上何度も現れたが、そのたびに民衆によって転覆されている。 数百年続いたこともあったが、いずれも必ず滅亡している。 しかしアーヴ帝国はそうではない。5千年にも渡って専制君主の一族が国を圧政下に置き続けているのだ。 アーヴ以外の人類に王政の打倒が出来たのになぜアーヴにはできないのか? それはアーヴが人類ではないからである。 アーヴの先祖は大和人と呼ばれる人種だった。彼らは猿が現生人類に進化する途中の段階で止まってしまった人種なのである。 それゆえ本能的に民主制というものを理解できず、支配者の命令に疑問を抱く能力が存在しない。 いわば生まれながらの劣等人種なのである。 諸君らは幸いな事にアーヴの生まれではない。自由と平等の概念を理解できない劣等種ではないのだ。 754: 333 :2017/01/14(土) 09 02 17 「なんともまあ…我々アーヴは言いたい放題ですね。」 レンド 嶋田が思わず口から出したのはそんな言葉だった。 スリー 辻も呆れたような、それでいてどこか愉快そうな声音で言う。 「方向性は違いますが、両者アーヴを人間ではないと結論付けてますね。いやはやまったく。」 ナヘーヌ 二人が読んでいるのは帝国内のとある地上世界から取り寄せた教科書である。 ご丁寧に親アーヴ的な地上世界と反アーヴ的な地上世界と両方のものがあった。 「これは極端な例でしょうが、自分が人間扱いされないと言うのはなかなかクルものがありますね。」 レンドはそう言って顔をゆがめた。 しかしスリーは否定する。 「いえ、程度の差こそあれ人間扱いされてないのはどこも同じですよ。私も驚きましたが、マーティンを除いてほぼ全ての 地上世界でアーヴは人間の内に入れられていません。」 「は?」 今度こそレンドはあっけにとられた。それほど突拍子も無い発言だったのだ。 気を取り直し、慌てて否定する。 「いやいやそれは流石に言いすぎでしょう。自民族優越主義や民主主義の神格化、反遺伝子操作主義からアーヴを人間扱いしない のはわかりますが、中立的な地上世界もあるでしょうに。」 だがなおもスリーは否定する。 その顔に冗談の色は含まれておらず、どこまでも真面目だった。 「言いすぎならよかったんですがね…レンドさん、考えてもみてください。過去はともかくとして、遺伝子操作が基本のアーヴは アイプ 地上人と子をなすことが難しい。シレジア不老族ほどではありませんが、地上人とアーヴの子は高い確率で癌化します。」 長い寿命に人にはない感覚器。それらを備えたアーヴが常人と子をなしたとき、受精卵は数十パーセントもの確率で癌化するのだ。 無事に生まれたとしても、成人になれる確率はさらに低い。遺伝子をいじり過ぎたが故の現象だった。 「生物学的な意味で厳密には別種ではありませんが、普通の人にとっては別種の生物といっても過言ではありませんよ。 なにしろ黒人と白人よりもずっと離れているのですから。そこに来て、我々アーヴ…いえ日本人のルーツは不明のままな訳です。」 レンド達が前世で生きていた間にも、日本人がどこから来たのかについては様々に言われてきた。 その論争は結論が出ないまま、結局地球もろとも証拠がなくなってしまい真相は闇の中に消えたのだ。 「今現在、アーヴは常人と同じ生物ではない。そして何千年も前からその出自は明らかではなかった。ならば元々アーヴは常人とは 異なる人種なのだと思っても仕方がありません。」 レンドは思わず天を見上げる。神が実在するのなら一言文句を言うために。 しかし見下ろしてきたのは真っ白な照明だけだった。今はその光さえもが己をあざ笑っているかのように感じる。 「でもマーティンは違うんですよね?なぜですか?」 いつまでも見上げてても仕方ないと思ったレンドは顔を元に戻し、一筋の光を求めてスリーに尋ねる。 「マーティンに移住してきた人々は地球から直接旅立った移民船に乗っていましたからね。日本人が世界大戦で世界の敵にされ、 太陽系から逃げ出し、故郷の滅亡をきっかけに流浪の生活を送るようになり、平面宇宙に踏み込んで千年経つまで。実に二千年 もの間、彼らは他の人々の情報など地球時代のものしか知らなかったのです。マーティンの人々にとって我々はアーヴと言うより 日本人なのでしょう。」 そういうことか。思わずレンドは納得してしまった。要は自分はまた前世での価値観に囚われていたと言うことなのだろう。 「なるほど。外見的にも遺伝子的にも能力的にも他民族と差異がなかった頃とは違い、今はそれらにも違いがあるんでしたね。 それで、長い間孤立していたマーティンだけが我々を人間と考える…と。」 そう考えると、人類統合体の大使が言い放った(と聞いた)言葉がどれほど欺瞞に満ちていたのかが実感できた。 人種差別の嵐が吹き荒れていた前世において、ドイツの外交官がポーランド人に”同じ人間だ”と言うようなものなのだから。 レンドは深いため息をつく。 前世でも日本人は異端を見る目を向けられていた。自分が死した後も、結局それは変わらなかったのだろう。 遺伝子操作。太陽系壊滅。さらには人類宇宙の半分を覆い尽くした事。全てがアーヴに対する偏見を育てていた。 「こんなことを聞いていると私まで地上に関わりたくなくなってしまいますよ…。」 アーヴ的な価値観が薄いレンドだが、この時ばかりは地上を穢れた地とする同胞に同意したくなってしまったのだった。 755: 333 :2017/01/14(土) 09 03 12 投稿は以上です まとめwikiへの転載は自由です
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264: 333 :2017/01/06(金) 14 55 21 フローデ達の憂鬱 アルネージュ 軌道塔を降りながらジントはどこか居心地の悪さを感じていた。 先ほどまで彼はアーヴとして新たな一歩を踏み出そうとしていたというのに昇った軌道塔を降りる羽目になってしまっ たのだから無理もない。 「みんな、髪はきちんと染めたかしら?ちゃんと根元まで染めないと治安警察にばれるわよ。」 アイプ 傍ではレクシュがアーヴに指示している。その外見は完全に地上人のものだった。 最も地上人にしては随分と美形だが。ジントは少し不安に駆られた。 一般に、アーヴは美形揃いである。地上人では1000人に一人いるかいないかといった美形でも、アーヴにとっては 何の変哲もない背格好になるのだ。 いくら髪を染めてもそんな者が何人もいたら怪しまれてしまうだろう。 「ジント君。」 しかしレクシュはそんな不安を見通したかのように声をかけてきた。 「あなたはこの惑星に7年いたのよね?どこかいい潜伏場所はないかしら。」 「そうですね…友人を少し当たってみます。それまでは僕の自宅で我慢してください。」 暫くすると地上に到着した。軌道塔の発着場を抜け、外にでる。 多くの場合、軌道塔周辺は経済や産業を活発化させる。しかしアーヴ帝国の場合その最も内側は別だった。 現代的な発着場の外は森に覆われていたのだ。 サメーヴ ネースジュ 「地上など汚らわしくてかなわぬが杜なら少しは我慢できるな。できれば禊でもして清めたいが。」 いかにも気持ち悪げにラフィールが体をさする。その顔は嫌悪に歪んでいた。 ゲーセル アーヴにとっての宗教施設である神社は多くの場合宇宙空間に建造される。しかし地上に作る場合もある。 ロクリューズフ 軌道塔周辺はその典型だった。アーヴは新しい建造物を作る場合、地鎮祭という祭事を行う。 これはその地を鎮め工事の安全を祈願するものだが、これが地上の場合忌々しい地上の穢れを払うという意味も持つ。 ラセーシュ そしてロクリューズフを行った地はそのままゲーセルに変わるのだ。ゲーセルはその後ロクリューズフに使った榊を キュムネー ラムヘージュ リムダウ レール 神木とし、周りにサメーヴという森を茂らせて玉垣を巡らせる。あとはキュムネーに注連縄を巻き、鳥居を築けば ゲーセルの基本構造は出来上がる。 かくして軌道塔周辺には惑星開拓以来の森が出来上がることになるのだ。 「僕の住んでいたのはブーキクです。そこまで移動しましょう。」 サーシュ この場にいるのはゴースロスの乗組員たちだ。地上人の従者も多いが、デルクトゥーの地理に精通しているのはジント だけである。 ゲーセルを抜け、ジント達は地上を隠れまわることになるだろう。 宇宙にはすでに四カ国連合の艦隊が迫っていた。 265: 333 :2017/01/06(金) 14 56 39 「で、俺んところに来たわけか。」 椅子に座ってクー・ドゥリンが確認する。その目線はジントの後ろに向けられていた。 一方地上人に見られているラフィール達はなんとか嫌悪を抑えているようだ。少なくとも顔には出していない。 「少しの間でいいんだ。星界軍が逆侵攻するまで。…お願いできるかな?」 しばし、沈黙が流れる。 やっぱりいきなり押しかけるのはまずかったかな…言葉を選んだつもりだったんだけど。 ジントがそう思った瞬間、ドゥリンは口を歪めて笑って見せた。ニヤリと。 「バカなこと言うなよ。俺がお前の頼みを聞かない訳がないだろう?」 「無理を言ってごめんね。…本当に。」 そういって机の飲み物に手を伸ばす。ドゥリンは自分のそれに手を付けていなかった。 ここまでの会話はデルクトゥー語である。 ラフィール達は何を言っているのかはわからなかったが、受け入れてもらえたことは理解したらしい。 クリューノ と、そこでラフィールが端末腕輪を操作する。 「受け入れてくれたこと、感謝する。私はラフィール。そなたは?」 ラフィールがアーヴ語で話すと一拍遅れてデルクトゥー語が出てくる。 ドゥリンは驚いたようだった。地上世界でアーヴの端末腕輪を見ることなどめったにないからだ。 「あ、ああ。俺はクー・ドゥリン。ジントの友達だ。よろしく。」 266: 333 :2017/01/06(金) 14 58 37 「随分緊張してたね。大丈夫かい?」 ようやく二人きりになった部屋でドゥリンとジントは長椅子に寝そべって話し合っていた。 先ほどまでとはまるで対応が違うが、これがデルクトゥーでの一般的な歓談である。 「ああ、実際にアーヴを目にしてよくわかったよ。あれは人間なんてもんじゃない。もっと恐ろしいなにかだ。」 「ひどいな。僕だってアーヴの一員なんだけど。」 思わず苦笑する。まあ確かに生まれながらのアーヴは身体的なものだけではなく精神的にも地上人とは大きく異なる。 ジント自身、短い付き合いでそれは身に染みていた。 「それにしたって椅子に寝そべって話さないなんて君らしくないよ。やっぱりアーヴが怖かったのかい?」 ドゥリンは思い出したのか、少し顔をこわばらせた。心なしか冷や汗もかいているように見える。 アーヴ・ラレーリュ 「怖くない訳ないさ。なんたって相手は星系をまるごと一つ消し飛ばした種族なんだからな。誰だって天の祟りは受け たくない。俺一人が口を滑らせただけでデルクトゥーが消え去るんじゃないかと思うと…。」 まあ、言いたいことはわかる。 アーヴはその昔太陽系すべての国家を敵に回して闘い、最後には太陽系ごと滅ぼしてしまった。 彼ら自身は迫害されていると思っているようだがその実地上人はアーヴを極度に恐れているのだ。迫害は異種族への恐れと 強大な力への恐怖が入り混じった結果の行動である。 その元凶となった事件に関してアーヴは自らの関与を認めていないが、その後敵対した星々への対応は養護できない。 太陽系を滅ぼした(とされる)後も彼らはたびたび惑星表面を焦土にするなどしているのだから。 アーヴ・ラレーリュ その敵対者に対する苛烈な行動が天の祟りと呼ばれ、畏れを生むことになったのだ。 「まあ理不尽なことで怒るような人たちじゃないから。そんなに怖がらなくても大丈夫だよ。」 きっとたぶん。ジントは心の中で付け加えた。彼にしても確信を持てなかったからだ。 いや、彼らの中では確たる理由があるのだろう。しかし付き合いの短い自分にはわからない。今あったばかりの彼には 余計アーヴの逆鱗などわかりようがないだろう。 「でもあんなにいっぱい寝る場所はあるのかい?連れてきた僕がいうのもなんだけど。」 とりとめもない考えは脇に置いて、ジントは少し気になったことを訊いた。入りきらないようならジントの部屋を使わ なければならないかもしれない。 ヤルルーク・ドリュール ジントは伯爵公子である。特に隠してもいなかったのでそれは周囲に知れ渡っていた。 人類統合体の目を逃れるために潜伏したのに伯爵公子として知られている自分の部屋に住まわせるのはできれば避けたい。 「ああ、それなら大丈夫だ。アーヴの分だけ用意すればいいんだろう?」 「うん。従者の方は旅行者ということにして僕の部屋とかに住んでもらうから。」 「だったら余裕だ。伯父が親父を殺したせいで部屋が二人分余ってるからな。物置も片づければ大丈夫だろう。」 しかしどうやら杞憂だったようだ。 ラフィール達には不快な思いをさせてしまうかもしれないが我慢してもらう他ない。少なくともこの程度のことで怒る ことはないだろうから。 267: 333 :2017/01/06(金) 14 59 19 投稿は以上です まとめwikiへの転載は自由です
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ABH 概要 新しく発見された平行宇宙。 名前の由来はUPWの派遣艦隊が最初に接触した人種の名前からとられた。 平行宇宙『ABH』全体の特徴として先進的な星間国家が存在する点である。 数百の単星系国家があった時代もあるようだが、侵略と統合により今は5つの星間国家しか存在しない。 アーヴによる人類帝国以外には人類統合体、ハニア連邦、拡大アルコント共和国、人民主権星系連合体の星間国家がある 4カ国はアーヴ帝国に対抗するために人類統合体のノヴァシチリア星系においてノヴァシチリア条約を締結。 連合側は帝国の態度の軟化を期待していたが、自ら敵と宣言してくれた、と帝国側は逆に感謝していた。 さらにこの並行宇宙特有の宇宙として平面宇宙の存在がある。 平面宇宙はこの世界で光速の壁を超えるために必要不可欠である。 この平面宇宙の存在のため、空間圧縮・空間歪曲系統の超光速航行は使用できない。 なお、本項目では平面宇宙と平面宇宙での戦闘の概略も述べる。 平面宇宙 そもそも、この世界の人類が銀河文明を築き得たのは、平面宇宙の発見と、通常宇宙と平面宇宙を繋ぐ「門(ソード)」利用技術の確立によるものである。 平面宇宙とは、文字通り2次元の宇宙であり、通常宇宙(ダーズ:3次元)上にあるものが平面宇宙に入る際は、通常宇宙を切り取った「時空泡(フラサス)」を時空泡発生装置によって形成して、3次元を維持しなければならない。 また、物理法則も通常宇宙とは異なる。 時空泡の移動速度は、内部質量と反比例するなどである。 つまり、通常空間ではどんな高機動に設計された艦でも平面宇宙ではその移動速度は質量のみによって決定され、技術の改良や改修によって質量を変えずに移動速度を高速化することはできない。 時空泡はいわばひとつの小さなな宇宙であり、離れた時空泡はそのままではお互いに干渉できない。 だが、時空泡同士が重なると2つの宇宙が一つになる、時空融合が行われる。 ちなみに時空融合を行うことで艦隊をひとつの時空泡にくるむことができるが、限界質量がある。 逆に、時空泡発生機関を有した宇宙艦艇が2隻以上時空泡の中にいる場合、時空分離をおこなってそれぞれの時空泡にわかれることも可能である。 通常宇宙と平面宇宙との位置関係は1対1ではない。平面宇宙は通常宇宙の投影ではなく、別個の宇宙である。両空間における位置関係は全くのランダムである。 ただ、「第二形態ユアノン」または「開いた門」(単に「門」とも)と呼ばれる特異空間においては、平面宇宙と通常宇宙は1対1に対応している。 ある門から平面宇宙に入って別の門から通常宇宙に出ると、光速以上の速さで移動したと同様の結果となる場合があり、このような「門」と平面宇宙を介した超光速移動のおかげで、人類は通常宇宙の物理法則から解放され、銀河文明を作りえたのである。 平面宇宙の勢力図 ※平面宇宙の特性上、地球上にあるような国境ほど明確なものではない。 各勢力の所有する門を参考に便宜的に作成されたものである。 通常宇宙の銀河系で中心部ほど星が濃密であるように、平面宇宙の「天川門群(ソードラシュ・エルークファル)」にも「中心円」と呼ばれる「門」が密集した領域が存在する。 この領域は時空粒子流が激しく、アーヴといえども航行できない。 また、時空粒子流は中心円から外側へ向かって流れるため、流れに逆らって進む時はその反対方向へ向かうのに比べて遅くなる。 中心円から離れると、「環(スペーシュ)」という門がある程度密集した同心円状の領域が飛び飛びに存在する。「アーヴによる人類帝国」を構成する八王国のうち7つと4ヵ国連合諸国はおおむね第1環から第7環までの「中央領域(ソール・バンダク)」に存在し、イリーシュ王国のみが第12環にある(第8環から第11環までにも、有人星系に通じる門が少数ながら散在する)。 帝都ラクファカールのあるアブリアル伯国には八つの門があるが、それぞれが平面宇宙側では八王国のどれか一つに通じている。このためにいわゆる「内線の利」を発揮することが可能だが、逆に帝都が陥落すれば一気に分断されてしまう。 人類統合体を主力とする連合艦隊が第12環に通じる2つの門からイリーシュ王国に侵攻し、帝都に通じるイリーシュ門へ向けて進撃した。 平面宇宙での戦闘 平面宇宙での戦闘は時空融合してからの通常攻撃兵器による砲撃戦と機雷を使用した雷撃戦のふたつに分類される。 別々に存在する時空泡は時空融合しない限り、互いに干渉できない。 そのため、敵対する艦隊を殲滅する場合には時空融合をして電磁投射砲や反陽子砲、凝集光砲による砲撃戦を挑む。 だが、ひとつだけ離れた時空泡に対して攻撃を行う手段がある。 それが機動時空爆雷(サテュス・ゴール・ホーカ)、機雷(ホクサス)とも略される兵器である。 これ自体が時空泡発生機関と人工知能を備え、平面宇宙を自力で航行できる。 すなわち無人・小型ではあるが宇宙船としての機能を備えており、無人・体当たり専門の宇宙戦闘機的な能力を有している。 推進と爆発には反物質燃料が使われており、直撃を受ければ小型艦は蒸発、大型艦でも爆散は免れない。 巡察艦には10発前後、戦列艦には100発近くが搭載されている。 艦隊同士の平面宇宙戦闘は、通常まず多数の機雷を搭載した戦列艦同士での撃ち合いに始まる。 しかし、機雷は質量が大きく数が限られる上、防御機雷戦(機雷によって機雷を撃破する)や艦砲による迎撃もある程度可能であるため、機雷のみで敵艦隊を全滅させることはかなり難しいようである。 機雷による雷撃戦の後、一方がダメージを受けるか機雷を撃ち尽くすなどして、満足に雷撃が行えない状態に陥ると、強力な電磁投射砲を搭載した巡察艦、反陽子砲を主砲にする突撃艦が敵時空泡と時空融合して戦闘をすることになる。 機雷以外の火器が貧弱な戦列艦が巡察艦部隊による突撃を受けると、戦闘は一方的な展開となりやすく、これを蹂躙戦と呼ぶ。 アーヴによる人類帝国 アーヴによる人類帝国、アーヴを参照。 人類統合体 Union Humaine アーヴによる人類帝国につぐ勢力を誇り、6000億余りの人口をゆうする。 「自由と民主主義」の布教に熱心であり、それゆえかアーヴとその帝国を反民主的であると特に憎み、敵対的である。 しかし、その「自由と民主主義」の運用面での実態は、併合した惑星国家に対して「人類普遍の価値観」と称して自国の価値観を一方的に押し付けたり、所属する星々に文化的同化を半ば強要するなど独善的傾向が強い。 惑星間の交流が4か国中もっとも活発であるが、これも統合体国内の政治的・文化的統合を強化するために半ば強制的に交流を推奨する政策が取られているためである。 また、アーヴへの憎悪のあまり、反民主主義とは直接関係無いようなアーヴ的な要素までも嫌悪し徹底的に排除・差別する政策が公然と行われており、かえって自由と民主主義を損なう結果を生み出している。 占領したスファグノーフ侯国の惑星クラスビュールの一般住民に対しても、髪をアーヴ風に青く染める行為を「帝国に隷属的な奴隷民主主義の表れ」と決めつけた上で「人類に相応しい色に染め直す」ように指示し、指示を無視し続けた市民の髪を強制的に刈り取るなどの行為が行われていた。 軍事力においては艦艇の性能自体は帝国の同種艦とほぼ互角であり、多弾頭機雷のような新兵器を開発するなど技術力も決して低くはないが、作戦内容が硬直的で柔軟性に欠ける傾向がある。 また、戦場に督戦官や報道官などの官僚を随伴させる風習がある。 ハニア連邦 Federation de Hania アーヴに先駆けて平面宇宙(ファーズ)航法を確立したスーメイ人が各惑星に移住したことにより、初めて誕生した星間国家。 他の星間国家が戦争などによる拡大を経験しているのに対し、ハニア連邦のみが純粋な移民によって勢力拡大したという歴史を持つ(ただし、すでに他民族が開発した惑星に大量移民し、スーメイ人がその惑星を乗っ取る形で連邦に併合した例はある)。 他の星間国家が多民族国家であり、国家としての統合を維持するのに苦慮、あるいは諦めているのに比べ、ハニア連邦はスーメイ系移民を共通して祖先に持つという歴史から、事実上スーメイ人の単一民族国家であり国家統合は比較的上手くいっている。 帝国の情報局では、ハニアの軍は規模はまずまずなものの、装備が旧式な上指揮系統にも問題があり、総力戦となれば自国の領土を守ることすらままならない、と評価されている。 なお、料理は高く評価されているが、酒にはろくな物がないといわれる。 拡大アルコント共和国 Rep.du Grand Alcont 強力な官僚機構を有する。主星系であるアルコントが文化的、経済的に突出しているお陰で国の統一が保たれているが、多民族国家ゆえの悩みも抱えている。 4ヵ国の中では最も地上世界的な国家であると言われている。 人民主権星系連合体 Coalition des systemas populaires その名の通り主権を持つ惑星国家が平等の立場で連合した国家であり、各星系が大きな権限を持ち、軍隊も星系ごとに所有している。 各惑星の文化的差異も大きく、それがために「4ヵ国中、最もアーヴ的な星系運営を行っている」と呼ばれている。 むろん、強大な帝国が星系間の交易と空間戦力を独占する事によって各惑星を支配するアーヴとは国家機構は全く異なり、各惑星が政治的・文化的自主性を持つ事だけが共通点である。 長射程時空機動爆雷(宇宙版巡航ミサイル)という、アーヴ側ではあまり使い勝手が良くないと考えられている兵器を重視している。 アーヴからは、戦いの相手としては面白みがないと評される連合体軍だが、この一点においてのみアーヴから面白がられている。 それ以外にも、防衛艦(ボーリア)と呼ばれる、時空泡発生装置を搭載していない(平面宇宙航行能力のない)艦艇を運用しているのも特徴である他、連合体が用いる凝集光砲はやたら出力があり、帝国の突撃艦の主砲(反陽子砲)よりも強力である。 以上、アーヴ帝国や人類統合体と比較して独特な兵器体系を有しているが、現時点で軍事技術の優劣は不明である。
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605: 333 :2017/01/09(月) 18 10 17 フローデ達の憂鬱 番外編 レーミュ・ウェフ・ゲシュノス・ゲーシュラド 島居臣義元義忠はアーヴとしては平均的である。 そこそこ古い家に生まれ、そこそこの職に就き、そこそこの収入を得てそこそこ幸せに暮らしている。 今日も彼は仕事に精を出していた。 「算術野182領域に不具合…チッ。ここを作ったのは誰だ。まったく、雑な組み方するからこうして後から問題が出るんだ。」 無意識に口から言葉が出てくる。 ゲーシュラドは今仕事をしていた。しかしその体は椅子に座り、目をつぶって休んでいるようにしか見えない。 アルファ いや、一つだけ普段と違う部分があった。頭環だ。 通常頭に被る環のような形をしている頭環が額から頭頂部までを覆っていたのだ。 「よし。これで論理野はひとまず完成だな。…さて、残りの部分も仕上げておくか。」 通信用頭環と呼ばれるこの機器は通常の頭環とは少し違った機能を持つ。 ダテューキル エーフ 思考結晶に接続し、思考結晶網の海を泳げるのだ。 フローシュ 頭環とは本来電磁波を放射し、反射して帰ってきたものを捉えて空識覚器官に送る機械である。 リルビドー アーヴは空識覚器官から送り込まれた情報を前頭葉、航法野で処理してそれを感覚として受け取るのだ。 通信用頭環とはこれを通信に利用したものである。 電磁波を放射する機能を使って信号を送り、送られた信号を受け取って航法野で処理できる信号に変換する。 これを繋ぐことでアーヴは脳を直接思考結晶網に接続できるのだ。 フロクラジュ 空識覚で思考結晶網を認識できるアーヴは情報分野において他人種を抜き去る成果を出せる。 アイプ ”赤い積み木の上に青い積み木を置き、その上に三角の積み木を載せる”と文字にして表さなければならないのが地上人だとしたら それぞれの積み木を目で見て手で触り、組み上げることが出来るのがアーヴなのだ。 積み木ならまだしも、これが巨大な建造物となれば文字で表すのは至難となる。しかしアーヴならばそれほど複雑な情報製品でも 組み上げられるのだ。 当然その製造効率も製品の品質も段違いとなる。アーヴ帝国においてアーヴ製の工業製品は殆ど出回ることはないが、情報製品に関 ナヘーヌ してはあらゆる地上世界を席巻し人類社会の半分をその市場としていた。 アローシュ アーヴ帝国の帝都、ラクファカールはそうした情報産業の中心地である。必然的にその思考結晶網は広大となっており、 アローシュ・セラ 偽りの帝都の異名を頂いていた。 606: 333 :2017/01/09(月) 18 11 45 アーヴが8つの都市船に乗って宇宙を放浪していた頃から、星間交易の主製品は情報であった。 巨大な都市船といえど空間には限りがあるし、物理的な荷物を運ぶのにかかる手間も費用も膨大なものとなったからだ。 星々を股にかける彼らが最も多くの情報と接触し、最も進んだ科学を持つに至ったのは必然だったといえるだろう。 ソトフェール・ファーゾト 平面宇宙航行理論もそうして生まれたものだが、人類が星間国家を築くようになってからもそれは変わることはなかった。 いや、変化はあったのだ。平面宇宙を介して行き来できるようになったことで物理的な製品を産業にする星系も現れたし自給自足が できない星系というのも作られるようになった。 しかしそれでも交易の主製品が情報でなくなることはなかった。輸送にかかる費用が大きすぎるのだ。 フラサス 時空泡はただ静止しているだけでも膨大な燃料を消費する。 星系から星系に移動しようとするとその分の燃料代は途轍もないものになってしまう。 しかも時空泡は内包する質量が増えれば増えるほど移動が遅くなる。つまりそれだけ燃料を食うことになる。 だからこそ殆ど重量を持たない情報が交易の主製品になるのだ。 そしてアーヴは帝国内における星系間の物流を独占しており、情報製品の質も他の追随を許さない。 結果としてアーヴの殆どは情報製品の製造か、その輸送に携わることになる。 アーヴの人口はおおよそ3億人。情報産業がなければ、この10分の一しか養えないだろうといわれている。 逆に言えば、情報産業こそがアーヴの9割を養っているのだ。 人類世界の半分、1兆人の市場を握っているというのはそれだけ大きな利益をアーヴに齎していたのだ。 607: 333 :2017/01/09(月) 18 13 02 「とーさん!おつかれ!」 ゲーシュキル 息子の義弘が駆け寄ってくる。 ゲーシュラドは仕事で疲れた頭を癒すためにも家族との団欒を楽しむことにした。 「お疲れ様。ゲーシュキル、今日はお父さんに言いたいことがあるのよね?」 妻が息子を連れてくる。どうやらどこかに言っていたようだ。 セズ・ローニュ 「今日ね、今日ね。風の園に行ってきたんだよ!一人で!」 一人で、との言葉に思わず妻を見る。 ポーニュ 「私もついて行きましたけどね。でも交通艇を動かしたのはゲーシュラドなのよね?」 「うん!とーさん、偉い?偉い?」 妻もついて行ったとの言葉に安心して息子を褒める。息子はまだ7歳。その年で交通艇を駆るのは同年代と比べても早い方だ。 風の園とは帝都に幾つもある施設の事だ。 無重力の中を風が吹いており、その中を遊泳するのだ。 空間種族であるアーヴにとって無重力というのは幼い頃から慣れ親しむ感覚だ。だからこそアーヴは無重力に安心感を感じる。 フロクラジュ 風の園はそれに加え、幼児が空識覚を身につけるのに最適な遊び場でもある。 息子はそこに行って遊んできたのだろう。 「そういえばお前と会ったのも風の園だったな。」 「なつかしいですね。あの時はまだ私もこの子くらいだったかしら。あなたは管理人でしたね。」 二人で笑う。歳の差は50ほどだが外見からはそうと知れない。 アイプ 地上人は近い年齢の人物との結婚を望むが、老化しないアーヴはそうでもない。 たとえ歳の差が100歳あっても、外見からではほぼ同年齢に見えるからだ。 「今度お隣さんと一緒にいくのもいいかもしれないな。あそこの子はたしかうちのゲーシュキルと2歳違いだったかな?」 「ええ、たしかそうだったと思います。そのときはあなたも一緒に行きましょうね。」 アーヴは宇宙空間を生活の場とする。 それゆえその住居は宇宙船の機能を兼ね備えており、緊急時には移動することも可能になっていた。 ウィクリュール その関係上多くは退役した軍艦が改装の上で使われ、それを幾つも繋げて集合住宅にするのだ。 ポーニュ ドーリャイ 空間を隔てた所へ行くには交通艇を駆るか乗合船を利用するしかない。 相対位置も変わるため、そうした場所は隣とは表現しないのだ。ある時期には近くでも時間がたてば大きく離れたりするからだ。 「もちろん。楽しみにしておくよ。」 二人はどちらからともなく微笑む。 なんの変哲も無い、帝都の日常だった。 608: 333 :2017/01/09(月) 18 13 46 投稿は以上です まとめwikiへの転載は自由です
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◆kRIeKdHkGslN 氏 作品一覧 2018 2019 2020 アーヴ放浪記 ▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰ ▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰ ▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰ 帝国の紋章 ▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰ ▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰ ▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰▰ アーヴ放浪記 最終更新:2023年06月29日 (木) 21時52分27秒 サムネイル画像 タイトル アーヴ放浪記 作者名 ◆kRIeKdHkGslN 原作 異界シリーズ ジャンル SF 主人公 マルチ主人公 期間 2018/04/28~2018/12/25 掲示板 やる夫板のシェルター タグ あんこ、完結作品、ダイス まとめサイト 様 スレッド一覧 スレッド名 タグ 備考 開始日時 最終レス 【星界シリーズ】アーヴ放浪記【あんこ】 あんこ、ダイス 星界シリーズ「アーヴ放浪記」:スタート 2018/04/28 2018/12/25 関連作品 「帝国の紋章」 関係:本作品の続編となる作品 同作者の作品一覧 アーヴ放浪記 帝国の紋章 帝国の紋章 最終更新:2023年06月29日 (木) 21時52分23秒 サムネイル画像 タイトル 帝国の紋章 作者名 ◆kRIeKdHkGslN 原作 異界シリーズ ジャンル SF 主人公 マルチ主人公 期間 2018/12/25~2020/05/20 掲示板 やる夫板のシェルター タグ あんこ、完結作品、ダイス まとめサイト 様 スレッド一覧 スレッド名 タグ 備考 開始日時 最終レス 【星界シリーズ】帝国の紋章【あんこ】 あんこ、ダイス 星界シリーズ「帝国の紋章」:スタート 2018/12/25 2019/02/22 【星界シリーズ】帝国の紋章2【あんこ】 あんこ、ダイス 2019/02/22 2019/10/12 【星界シリーズ】帝国の紋章3【あんこ】 あんこ、ダイス 星界シリーズ「帝国の紋章」:完結 2019/10/13 2020/05/20 関連作品 「アーヴ放浪記」 関係:本作品の前編となる作品 同作者の作品一覧 アーヴ放浪記 帝国の紋章